悲しいゾウの夢を見た。やがて歩けなくなることを知りながらも、彼はとにかく今ある力で、歩けるだけ歩いた。やがてゆっくりと前足を折り曲げて、ゆっくりゆっくりと頭を地面におろすと、彼は眠るように…おそらく息をひきとったのだろう。夢はそこで終わったから。後悔はしていない。自分で選んできた道だもの。ただもう、ココには居られないと思った。ゾウの夢はきっとそういうことの証なんだろうと思った。私はもうここには居られない…風が吹いたから。明日になれば、きっとわかる。
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