| 詩人:黒木ミニー | [投票][編集] |
ホセ、静かに流れるリベラの泉に恋に別れを告げた彼の輝く肉体が泳ぐ
朝、俺たちが少年の死を知る頃には彼はすでに長い時間を泳ぎ、いっそ永遠とも思えるこのリベラの流れを、このまま遠くに離れた星へと送れれば良いと俺は思った。「悲しい」とマンモスは鼻からうどんを出し、泳ぎ疲れたホセはリベラの泉で溺れてしまう。夢の息吹を感じて、彼は意識を失う。(リベラは黙ってギタ―を用意し、ホセに投げつけた。)リベラの上のホセ、まだ春は遠く、歌え、悲しみの歌でもいい
夜が消し去ってしまった美しき少年、誰も彼に愛をあたえることはなかった、ホセは影、太陽にあたることはなく、昼には一緒に消える存在。リベラの泉で流れるリベラは音もなく底を消し、ホセを永遠に抱きしめる。生きているものが何一つ見えなくなったとしても、彼は歌うことをやめない、それは悲しみの歌だ。影を前に歩かせて、夢を見るその影は好きだった少年に別れを告げる。さようなら。さようなら。
愛してた。
空が泣きだした、俺たちも泣いている、ベネズエラの風は長い間ホセに口づけをして消えた、酒場ではホセは何も言わずに、ただ出されたリベラを飲んでいた。笑い声が喉から聞こえる、俺たちは何も言わずにリベラを口にする。口を閉じて笑い声を消すがリベラはやはり笑っている。月と悲しみに背いてホセはようやく力なく笑う。窓側の席に座っていた夫人が愛の歌を歌っていて、それはお世辞にも俺たちには良いとは思えなかったが、ホセは「良い歌だ」と呟き、
またかすかに、笑った