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[93044] 心と自由と束縛
詩人:箕喪 木陰 [投票][編集]


人の心とは あまり表に出ずらいから


言葉はそれを表に出すための
一種の表現法


でも言葉で通じなければ
何で表せというのですか?


ジェスチャーや  仕草だけでは
何もわかってくれない


「人は言わなければ伝わらない」

 わかってる



いつも伝わらないからこそ
私は知っている


けれど出来ない


「何で?」といわれても


伝えたい 
けれど言いたくないという

心の矛盾


伝えなければ
心の重さは癒えていかないと


わかっているけれど
もう傷つきたくない


それに言ったって何になるんだ


鎖は外れない

血だらけの羽根の残骸

身にしみる恐怖


無邪気に笑っていた
あの頃にはもう戻れない


それをわかっていながら
何が出来る


勇気を持つなどとうに忘れた
勇気という言葉すらも


もし君がそうだったら
何をする 何が出来る


きっとその答えも
他人事に過ぎないから


私には不可能な答えが
返ってくるのだろう



もうわかっている
口に出しても伝わらないと


もうだめなんだね


この鎖からも

鍵の掛かった檻からも

翼から漏れるこの液体も

この痛みからも



止められない 

はずれない

救われない



あのきれいな大空も

両手を広げて
飛ぶことはできないんだ


もう私はここで終わるんだ
この傷も癒えることのなく・・・・・


どうせなら  
誰にも縛られず


自由に空を


飛んでみたかった・・・・・・・・



2007/01/07

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