| 詩人:松尾 優月 | [投票][編集] |
すすりなく、海鳴りが、
風、光、波、を、
る。ふ、らん。
る。ふ、らん。
瑠璃色にかわるまでは、
遠いのかもしれない。
となり合う浜辺
すなを、まるめて、
目で追う海猫の、
しろい羽根めがけてみても
のばした腕が、
触れることはない。
太陽はたかい真夏。
瑠璃色のきおく。
輝きは、こころ近くせつない
真夏にきえて、
潤す、空間に雨は、
降らせないまま。
圏外と圏内の行き来する夕刻まで、
まぶたをとじて、いた。
ゆうら。と、波打ちのつながる
ところ。
こころは、浮遊を好みました。
夕日のしずまない海のいろが、
おもいだせなくて、
しずみきった、余韻から、
よるまでの空間。
星が見えてくる。
空が、群青色に。
境目なくなって、
のちに黒く、ながれて。
夜光虫と星が、ちょうど一対、
鏡の海で。
波打ち際で海から掬う星は、
空気にふれるときえてしまって、
ふいに飲み込んでしまいました。
青白い発光の、おわり。
感覚、夜には夢をみてしまう。
蒸発して逝く。気化でつたえる。
散骨に風。みえない、大切さ。
浸透で帰化の想いを。
とらわれては、いけない。
る、ふ、らん、
あめ、が、ふ、らん。
なんて、ことはないのです。
もう、泣いてもいいのだと、
おもいます。
すすりなく、海鳴りの、
風を空間に吹きゆらす、
すなを舞い上がらせる。
上は向いたままでいて、
星がひとつ、またひとつ。
光りとは言えないから、
輝きに流れた、あれは、氷。
この破片が、ぶつかり合い、
散らばって、できた、雨です。
うたれ続ける身体に、空間。
つたう以外これは、なみだ。
耳慣れの音では、なくて。
耳許までの流れをつくり。
離れていく浸透する砂までの。
一瞬の。ゆうら。
瑠璃色は流れながら、
浸透。一粒ずつから、
あの、夜光虫の声が。
くりかえしていました。
風、光、波、を、
朝焼けに向かわせて。
なきたいときには、
なきなさい、と。
夕日のしずまない海のいろが、
朝焼ける。
るふらん。
る。ふ、らん。
つたうもの、なみだ。
瑠璃色と朝焼けの中で。