詩人:フィリップ | [投票][編集] |
水玉模様の空の下
その何もない場所に
ふと立ち止まってみた
学校という範囲世界の
その小さい片隅の方で
投げつけられたものは
ダイヤモンドのような
硬くて軽い言葉だった
高速道路を越えた先の
見知らぬ地域では
多分に柔らかいタイプが
ヒラヒラと舞っている
ハズだと思っている
ただそれは
見知らぬだけで
本当は何もわからない事
右手にはありふれた愛が
左手には雑踏に紛れるような何者かの苦悩の声
そのくせ前と後ろからも
希望と絶望の言葉たちが
まざりあって渦を巻く
まるで交差点のごとくに
ことのは交差点
いくつもの分かれ道を経た僕たちの前にある
信号のない十字路は
今も そして遠い未来も
風となって浮いたまま
また僕たちが迷い込むのを待っているようだった