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[97061] 正邪の行進
詩人:はちざえもん [投票][編集]

宛名のない白昼夢をみた。

真実は常に歪められている。情報は媒介した瞬間に改竄されている。
僕の知りえた情報と僕の中の不確かな感性がそう囁いた時、僕は疑うことなくその「情報」を受け入れる。
そんなパラドックスにはすぐに気が付けたさ。
ただ「知るべき立場」にない僕が、何か行動を始めるにはこの妄信的な社会正義と酔狂な好奇心が絶対不可欠だったんだ。
無責任な自己完結で終わりたくない僕の抵抗の始まり。何も考えない選択肢。

永久にループする記憶は不快感と、ある種のドーパミンのような快感を僕に与え続けてくれる。
幻想的な社会正義を求めるだけの人間になれたなら、どれほど退屈な日々を送れただろう。
青臭い正義感振りかざした後に残る、虚無感はもういらない。
そうなんだ。知るべき立場にならなければ何も変えられない、真実は恣意的な媒介者の前でその真実味を失くしてしまう。
媒介者の掲げる陳腐な正義感はいつもいつも僕を失望させるばかり。
知りえない者からの闘争はあまりに無力で、自己満足の自慰行為だ。

もう、傍観者でいたくない!迷走続ける僕をライ麦畑で捕まえて

僕の決意は行動と共にある。行動は常に実現させることに意味がある。

これら全て、
少年ホールデンと僕の妄想の始まり。傍観者でいたくない僕の青臭い抵抗の始まり。

2007/03/01

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