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[97149] エピローグ(後半)
詩人:甘味亭 真朱麻呂 [投票][編集]


それらすべて併せて人生とよぶなら間違いじゃない
日陰をできるだけ避け
日向を歩こうとする
ときには自分勝手に
ときには無理矢理に是が非でも日向に行こうとする
それが人間の弱さであり他の動物からはるかに劣った部分だ

プロローグとエピローグ
始まりと終わり
生誕と帰還
繰り返される生と死
その中で生まれる
数多の感情の揺れ動き
僕らはそれを常に感じ取り体験している
その証拠にまず人は他人の痛みを感じ自分の痛みを感じることができる
それが生の証
それを感じなくなったとき
それが即ち死なのだ

そして僕らは朽ちていく
また新たな種を落とし
再び生と死を淀みなく延々と繰り返すんだ
生という重い十字架を背負い
死という何重にもはめられた足枷を架せられながら
それぞれの人生を歩いていくんだ。

2007/02/27

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