詩人:千波 一也 | [投票][編集] |
風のゆくえに
はぐれたのなら
含ませ過ぎた胸に手を
どうでもいいと言い捨てるには
あまりに一途な
朝です、
誰も
いつの日も
気がつくためには
やわらかく、
ひかりをあまして
散りゆきそうに、
そこで、
はじめて、
生まれるはずです、
かわらない名も
無数の風も
乗り継ぐ支度を整えるまで
ゆっくり夢は待ちません
つづき、と口にするなぞりを
やさしく乗せて
流れゆきます、
横顔たちは
自然のちからが砕くかたちを
置くだけで、いいのです
ねむりを終える
その間際でも
うつくしい欠片に
傷つき慣れているのなら
探さず、
探して、
残りのまま、に