詩人:松尾 優月 | [投票][編集] |
かぜ。が、
なみ。を、
いちばん。
(ちいさくしたから)
しんとう。
(するようなやさしさで)
つつまれ。
(きょうめいするのは)
はる。が、
(うまれたから)
果実と
百合の
馨りが
甘く
混ざり合う
その空間は
ヴィオラの
曇れ日から
さしこんだ
光りの
幅であり
二分の一の
片割れに
期限は
柑橘色の
夕日と
お互い
知らないふりを
していました
おちるまでが
春と心が知るなら
泣きじゃくる
雨降りあめふり
飴 ならいいのだけれど
僕が見つめた世界
海鳴りのコンフィチュール
ペリエの海風が
向かい合う笑顔に
触れるなら ほら
しあわせの泡はまあるい
その一粒すべてが
眼差しでした
まわれ。まわれ。
みわたせる、たかさまで。
まわれ。まわれ。
はるがすみ。の、そら。たかく。
ほしぞら。みえなくても。
ふゆ。は、すぎて。
いま。このときが、
はるなのです。
海と空を混ぜた中には
境界はなくて抱きしめた先に
春の海鳴りが波が呼びました