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過去ログ:

[120000] ヘアーカット
詩人:ケンケン [投票][編集]

僕は茶髪に長髪
行きつけの美容院は今日は臨時休暇で
僕は訳の分からない床屋に入った

床屋のオヤジはやけに気さくに話しかけてきた
僕は愛想笑いをしながら僕の髪を切られるのを鏡で眺めてた

いつから僕はこんなに愛想笑いがうまくなったんだろう
いつから僕はこんなに嫌な人間の対応がうまくなったのだろう

茶色だった色が黒く染まっていく
少年だった僕が徐々に大人になっていくように
長髪だった髪が切り落とされていく
少年の頃の思い出がはがれ落ちていくかのように

シャンプーしてもらっている間にふと脳裏をよぎった僕の詩
『大人になることは怖いことじゃない 辛くて苦しくて涙がこぼれ落ちたならそれは一歩大人への道を歩んだっていうこと』
オヤジは何か言いながらドライヤーで乾かしてる
僕は相槌をうつのが上手

鏡に映った新しい自分を見て
『あの時よりは詩を書くのがうまくなったかな』
心の中でつぶやいた

鏡に映った新しい自分を見て
『こうやって大人になっていくんだな』
心の中でつぶやいた

少しだけ大人になった自分
鏡に映る新しい自分
『これからよろしくな』心の中でつぶやいた

2008/01/29 21:20

[120003] 春風詩集〜君から始まる物語
詩人:甘味亭 真朱麻呂 [投票][編集]

僕に注がれていく
やさしさをふと数え
数値化してゆくよ
できるとこまで
やれるぐらいまで
悲しみだってお望みながら数えたげる

それでも、
僕は落ち続ける砂時計をなんとかして
止めようとしたんだ
だけれど、
止まらない時間の流れはいつしか僕らにさり気なく確実なのになぜか不確かな絶望の種を植えつけた

昨日…ついさっき…一時間前…昨晩…さかのぼればさかのぼるほど悲しくなるのはなぜかなあ…?
過ぎ去っていく時間の中を旅するように歩き一昔前まで鼻水たらした世間知らずの子供だった僕も
気付いてみりゃそれはもう戻らない昨日のまでの話(こと)

明日…明後日…1ヶ月…一年巡れば大忙し
通り過ぎていくたびに今日の分の疲れやその重みがまんま僕にのしかかる きつそうなのに笑えるのはなぜだろうかな…? わからないにしてもなぜかとても心地よく気持ちいい晴れ晴れした生まれた日の朝のように鮮やかに僕をあの日に返した 懐かしさにあふれた思い出の中へ返れたような気がした
暖かい春の日に浮かんだ新しい詩(うた) またひとつまたひとつと僕の頭の中で跳ねまわるポップコーンのように
『いい日になりそうだなぁ』なんてつぶやいてただ静かに空を仰ぎ見る

幼い日、自転車のサドルをはじめてとって走ってみた感じに似た なんだかふわふわしたような緊張感が快感なのは僕だけかしら?

なぜかしら なんだか晴れ晴れなのは
こんなに こんなに
大人になってもあの頃からなにも変わらないからこその幸せ 変わってみてはじめて気付けた変わったからこそわかった何か
僕の中に 今 君の中へ そう 注がれていくよ やさしく やわらかな 気持ちと成り変わって瞳に映る世界の真の姿をそこに映した すべてありのままの自分になって自分を受け止めて そんな世界を愛せたら 好きになることから始まると思う新しいことは いつも。

2008/01/29 21:28

[120004] かわいい唇
詩人:ウラターキー [投票][編集]


ずいぶんと
慣れた唇だね
ここちよい嘘ばかり
生まれてくる

その両手で
数えきれるかい?
騙した男の数を、


結果はみえてる
僕の負けさ
男はいつも負けるのさ
ただ、
終わるまでの間
遊んでいいかい?

濡れた唇が
愉快だね
kissするよりも
嘘を聴いていたいな

その両手で
数えきれるかい?
お星様の数を、


どこまでも甘い
僕を笑うけど
そのかわいい唇は
すこし
純粋すぎやしないか

2008/01/29 21:29

[120007] オペラグラスで覗いて
詩人:ウラターキー [投票][編集]


踊り場にひろげた
高尚なエロチシズムを
何も知らなくていい
オペラグラスで覗いて

その目で確かめなければ
すべて意味のないもの
臆病な自分がいるなら
ゆっくりでいい

映画でお勉強も
そろそろ飽きるでしょう
少年はいずれ
大人にならなきゃいけない
主人公はいつも自分

踊り場にひろげた
高尚なエロチシズムを
何も知らなくていい
オペラグラスで覗いて

2008/01/29 21:36

[120009] 大きくなった影
詩人:ケンケン [投票][編集]

『雨があがってもすっきりと晴れません』
つけっぱなしのテレビから聞こえてくる天気予報
部屋には脱ぎ捨てた衣服と食べ散らかしたジャンクフード

この空模様は僕の心象風景だ
この部屋の光景は僕の心象風景だ

久しぶりに電話のベルが鳴る
しばらく会ってない母親の声
温かみがありどこか懐かしさの感じられる声
『体調は大丈夫?風邪ひかないようにね』
優しく語りかけてくれる電話の声に思わず涙腺がゆるんだ

そうだ 僕が幼かった頃
夕焼けの二人の影 僕の方が小さかった
今は追い抜いているのかな

いいかげん大人にならなくちゃ
母親の声をきくたびにそう思う

つけっぱなしのテレビを消して外にでた
夕焼けがうつしだす影はひとつだけ
あの頃より大きくなった影
あの頃と同じ夕日

変わってないのは僕のハート
いいかげん大人にならなくちゃ
もう大人にならなくちゃ

2008/01/29 21:46

[120010] 片耳うさぎ
詩人:千波 一也 [投票][編集]



 もう、

 忘れてしまえないだろうわたしを置いて

 片耳うさぎよ

 にげなさい



どうして、

こんなにも寂しいというのに

深みにはまることを知ってきたのに

どうしても、

ひとを離れては

眠りにつけない



言葉、

ひとのもたらす言葉について

もがいて終わるだけではなくて

知りたい、

知りたいと願えることの

まだみぬ闇を


胸、

胸の奥底にある浅瀬がきらり、

きらりと刺さる嘆きであっても

わたし、

そこでまだまだ

呼ばれていたい


ある、

名前はかならず残ってあるから

言葉、

ほんとうのことから

消えないつもりで

さまようことの

言葉、

でありたい



だけれど上手に

半分だけでも許されはしないだろうか、と

ありえぬ月夜から

ほほえみを

こぼす、

託す



 片耳うさぎよ

 逃げなさい


 わたしのほろぼす

 わたし、から

2008/01/29 21:47

[120012] 名前のない幸せ
詩人:甘味亭 真朱麻呂 [投票][編集]


名前すらない可愛そうな一日にならば名前をつけてあげたい
どうせならばうんと可愛い名前をつけてあげましょう
誰もつけてあげないのならば僕らがそのただの一日にステキな名前を授けよう

1人1人が手を取り合い つながってゆく広範囲のリアルネットワーク
だけれど、手に手を取り合いつながる幸せに名前などもしかしたら必要ないのかも

幸せにただ幸せになりたくって
当たり前な幸せを願い毎日を生きてる
幸せにただ幸せになりたくって
当たり前をうたいながら時々涙を流す

ルルルル…
名前のない幸せにあふれた真っ白な汚れのない毎日の中を 時間がただゆるやかに通り過ぎてく
これが幸せ?
本当の幸せかい?
本当の幸せかい?
それならば
『ずい分地味な幸せだね』なんて僕は心に影を落とした
それはそうさ
終わっちまえば
すべて何もかも
そんなもんだよ
後には必ずこれだけはぜったい拭いきれないほろ苦さがある
生まれてしまうんだ
どうしても
終わったとなったらば
胸を焦がしてくんだ
入り組んだくもの巣だらけの毎日ストレス抱えてんてこまいの日々
輝きを探してる
正確には輝くための術を探してる
その術を探してる
輝けるためのちょうどいい住処(いばしょ)を探してる
いつか抜け出すこともできない出口(ひかり)なき迷路を進みながら 抜け出そうとするのはつまり死を招く行為

くり返す毎日に
巡りくる今日に
手当たり次第に名前をつけなんであろうと正体の知らない何かや優しすぎるわざとらしさはとてもこわいから 僕は名前をつけまくる
これがなんでどんなものかが一目瞭然
すぐ見てわかるようにと神は名を授けた
僕たち 生命の一つ一つに 僕たちには考えるだけで気の遠くなるような時間だけど 神はそれを瞬間的にやったんだ
全てに名前をつけた神はしかし全てを覚え

2008/01/29 21:54

[120014] 名前のない幸せ・続
詩人:甘味亭 真朱麻呂 [投票][編集]


るにはいたらなかった
途中でやめてしまったんだ

だから神は全知全能であるという認識を全生命に植えつけた
自ら創造主たる威厳を損なわせないようにするため神は自分をこの世の絶対的な象徴、創始者、創造主として人間の中にその想像だけを植えつけた

神は人間たち途方もない人間をつくったから1人1人を覚えることはできていない
だから常に新しい人を作り続けていくしかないので神は人間たちにいつしか自分たちで名前をそれぞれ決めさせるように仕向けた

だから、
神は僕の名を知らないから神の名も僕は知らない 僕はたった神が義務的につくりつくられたいわば見えない何かに作り出された実験体。その名を知らずとも僕は生まれてきてから死ぬまでのこの間になにひとつとして困ったことは別に知らないからといって思い浮かぶ不便さはなにもないのだが

僕の生きるこの世界ではどうやら今も未だ幸せには決められた固定された名前はない
あるのは人間が勝手自由に決めたそれぞれの個性光る想像から出来上がった借り物の名前だという確かな事実がひとつ存在するだけだ

だから、幸せには名前はないと思う
だから名前のない幸せ
だからその幸せはどんな幸せ…?
そう聞かれたときに答えようがないわけだ 返事に困る
だって幸せなんて人それぞれで決まった名前なんかないのだからね。

2008/01/29 22:10

[120016] 君を知らなかったら
詩人:夜空に咲く花 [投票][編集]

僕は君を知ってしまったから
とても苦しい想いをしている


君を知らなかったらどんなにラクだったんだろう
けど君を知って良い事もあった
人を愛する事を教わった

2008/01/29 22:39

[120017] 矛盾
詩人:halcyon [投票][編集]



強さ、
の意味も知らないのに


あたし

強くなろうとしてた。

2008/01/29 22:44
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