過去ログ
〜 過去ログ(No.175000-175999)を10件ずつ表示しています 〜
[175002] 蘇生
人は物はもちろん
人を亡くすと
それがどのくらい
大事な存在かを
知るんだ。
だから
物も人も
亡くなるまで
大事にしてあげてね
2012/03/16 22:14
[175004] 厳しくてアタタカイ
悔しくて泣いた夜が
人は一番成長するから
あの人がくれた試練は
後から考えてみりゃ
先の先まで見て必要なもんだったんだって
僕はそんなこと気付かずに
ただ泣いて怒ってわめいて
一番こわかったあの人が本当は
一番心配してくれてたって
厳しいことを言って
僕を突き放した夜
降り注いでいたアタタカイまなざしに
気付けなかった夜
2012/03/16 22:51
[175005] 12317
懐かしき微風(かぜ)を受けて
懐かしき美風(かぜ)を浴びて
懐かしき魂の記憶が呼応をして
燃えさかった瞋恚の炎(ひ)が現実(いま)清浄化されて・・
揺れるまなざしのさきに在る町並みが
幼少の感情も遠い彼方の晩年の時刻も
連れてきて…
心地よく触れる瞼とざした風の香り・・
心地よく撫でた瞼とざした風の音律(メロディ)・・
懐かしき魂の記憶へと亦出逢えて…
懐かしき生命(わたし)の記憶へとふたたび継続(つ)げて…
2012/03/17 06:45
[175010] 枝豆詞華集5
作品「純潔の必要」より
君と僕
引き込まれたのは
罠か穴か
君の知らない
いびつな曲線
赤い意図
幼い仕掛けで
僕を縛る
解ける紐なら
逃げているはず
唇で
ふさぐ感触
抗って
逃げてもいいよ
帰さないけど
めちゃくちゃに
壊してみよう
恋心
溺れたルージュに
沸き上がる愛
原詩/枝豆さん
編歌/不肖善田
2012/03/17 09:51
[175015] 嫌いが大好き
幼い日
口をへの字に
嫌ってた
ナスビ大好き
今のわたしは
意地悪な
人の仕打ちも
ぴかぴかに
わたしを磨く
砥石になあれ
2012/03/19 06:48
[175016] 昔の話まで
雪とも雨とも言えない空模様
目に一粒
視界がにじむ
つれづれと道の端
二粒、三粒
声はでないさ
静かな音
矛盾の彼方、巡る
雲では塞ぎきれない
隙間から漏れた小さな音
また一人と粒を並べ
廻る
あんまりな虚勢
高いな
もう少し降りて
それでも生きてる
色々を越えて
様々を追い抜いて
ここにもあったんだな
そこにもあるんだな
そういう気づきと共に日々を通り過ぎる
一瞬のできごとさ
きっとそうさ
大げさに考えることじゃないさ
常。
2012/03/17 14:37
[175017] 早春譜
春の陽射しの中
微笑む君を見つけたよ
僕が笑えば君も笑う
君が笑えば僕も笑う
ただそれだけでもう愛だよね
ただそれだけでいいんだよ
君の笑顔をずっと見ていられたら
それだけで幸せなんだ
小春日和にはまだ少し早いけれど いち早く訪れた 春を感じるようなあたたかさ
心のドアをそっとノックするような午後
風にたゆたう早春譜
心に咲いた花一輪
恋という名の早春譜。
2012/03/17 15:32
[175018] 半端
気が済むように
気が済むまで
させてくれたら
簡単に気が済むのに
そうさせてくれないから
いつまでも
気が済まない
終らない
変わらない
続いていくの
ずっと
2012/03/17 17:55
[175019] 80年も昔の話
彼岸の入りで実家に行く。
今日は暖かゆえ
電気の入っていないこたつに入り
とりとめのない話を母とする。
母の母は母乳の出が悪かった。
けれど母は口をつぐんで
母乳以外は飲まなかったという。
そこで近所の同い年の子のお母さんから
お乳を飲ませてもらって育ったという。
いろいろなお母さんから
「うちの子は終わったら、来て」と言われて。
子どもたちもたくさんいて
みんなで子育てをしていた
80年も昔の話。
そして初めて聞く
母の赤ちゃんの時の話。
それから母は
「いろんなことがあったなあ」とぽつり。
あの日々から今日までを
ひとり振り返るように…。
2012/03/17 18:27
[175020] 瞼を閉じれば
瞼を閉じれば
君の言葉が聞こえる
ひとりじゃないって
わかってるのに
友達とはしゃいでる
帰り道の声
自転車をこいでる
よそのお母さん
瞼を閉じれば
涙ばかり流れてくる
ひとりじゃないって
わかってるのに
人は誰を思うのだろう
どうして思うのだろう
時々歩いた道を
ふっと忘れるのに
君がまだ見ていない
あの夢を忘れない
窓から見える色が
二度と戻らないと知った
カラスの鳴き声も
電源の入ってないプレーヤーも
心に染み入る穏やかな
悲しみに静かに還っていく
瞼を閉じれば
還っていく
2012/03/17 18:39
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