詩人:雨宮 永
閑寂とした空気の中に蹲り、平坦に覚えた世界に対する不平、不満は人の表情に似ていてその日の気分が悪かった
気だるい仕草で着けるタバコの煙と同じ気持ち
だらしなく天井を見つめながらこの世界から別の場所へと生まれ出ること夢見る
なぜ、私だけがここにいるのか
明日へ繋ぐ道がこれまでの問題に覆われて見えなくなっているのか、それとも過去のしがらみに囚われ感情に流されるがまま、ここに来たのかがわからない
そうして問題の大きさを触れることの出来ないこの場所から眺めながら
格子の外を自由に流れる雲を見つめる
昔と変わらない罪に濁った眼で