詩人:泉 浩祐
故郷に帰る前に、赤い横断歩道を歩いた。『今帰るから。』ただ、その一言を云う為にかけた電話。母さんは出なかった。『三度目の正直』は『二度ある事は三度ある』へ変わる。母さんの声が聞きたい。電話に出ないのは、俺の父さん以外のオトコと一緒に居るから?今更になって隠す必要なんてないじゃないか…。母さん、家に居てくれるかな…。四度目の痛みは絶対に忘れない。そのオトコは俺にとっての悪魔だ……。