詩人:竜宮這
せかいがある
おれは一人の人間に過ぎない
残念ながら神ではない
くやしながら創造者ではない
おれはせかいにいる
どこにいるかはわからない
どこかのどこかにいる
俺は一人の人間に過ぎない
駅の人込みの中に俺はいるかもしれない
街の人込みの中に俺はいるかもしれない
どこか学校のどこかの教室に俺はいるかもしれない
俺は死亡するのを望んでいる
俺は現実にうんざりしている
もうこころなどない
やぶけてどこかのかぜにとんでいった
なにかの水でびしょびしょにぬれた
だれも俺に気付かない
俺もたまにしか気付けない
世界のどこに俺がいるのだろう
だれか知っているか
ごみのような地球上の、どこに俺と言う人間はいるのだろうか
だれか知っていないか