詩人:世捨て人
男っ気の無かった、あのお前が突然男に狂いだした
それはただ、お前の勘違いだと俺はお前を腹で笑っていた
ある日お前は彼氏を家に連れてやってきた
彼氏は両親に頭を下げて、お前をくださいと言っていた
それまで男に見えていたお前は、女の姿をして嬉し涙を震えながら流していた
あぁ、やっと巡り逢えたんだね、お前が好きと言える人に
うまく言葉にできないけれど、そう、誰よりも幸せになれ
思えば昔はよく四人で狭い部屋に居たもんだ
一人、二人と部屋から出ていき、今では父ちゃんと母ちゃんだけになった
自分に自信の無かったお前にも、必要としてくれる人がいる
見てくれは確かにあまり良くないが、自慢のできる姉ちゃんだった
今、お前がこうしてここに在るのは、あの父ちゃんと母ちゃんに育てられたからだ
二人に負けない家庭を作れ
もう自分に自信を持てよ、お前には守るものができたのだから
うまく言葉にできないけれど、そう、お前こそ幸せになれ
そう、これが俺からのメッセージ