詩人:弧影抄
君はとても優しいくて誰にだって優しくて
いつも微笑みを絶やさずに
僕にも笑顔を見せてくれた
君を見かけた時
君はとても悲しい顔をしていた
君の頬が光った気がした
その時突然雨が降りだした
僕は君を抱き締めたくなったけど
僕にはそんな勇気も資格も無いから
その思いを噛み殺して静かにその場を立ち去った
次に君に会った時も
君は笑顔を見せてくれた
けれどその笑顔は
前とは違って見えた
君の何かが変わったのか
僕の見る目が変わったのかは解らない
でも僕は前の優しい笑顔が見たくて
君に今できる精一杯の笑顔を送った