詩人:くうに
容易く手に入れた鍵を
後生大事に握り締め
今となっては
何を開けたかったのか
忘れてしまった
よくよく眺めてみれば
何とも滑稽な鍵で
意味も無く
笑ったり泣いたりする
傷一つ無く
新品同様で
誇らしげなのに
そのくせ
いじけてみたりもする
形は複雑すぎて
同じ鍵はだれにも
作れはしないし・・・
さてさて
何を開ける
鍵だったっけ
きっと
思い付く物の
中には無くて
忘れたくとも
忘れられない物の
鍵
だったりして
多分
もう
捨てた方がいいの
かな
2004/05/13 (Thu)