詩人:mizuiro
裸の君が持てるものは、そう多くはない。右の手に戦う道具。左の手に幾つかの宝物。怒りに、右の手を振り下ろし、野心に左の手を差し出す。人類の歴史には十分事足りる。この先、人間が進化するならば、後二本手が増えると丁度良い。右の手を押さえる手と、左の手を押さえる手を。