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詩人:たかし ふゆ
道外れのマクドナルドで
すれ違った女の子の肩から
何かモヤモヤが溢れていた
伝えたい何かを隠すことで自我を保つ
僕らは、いつも言葉の支払いで何かが足りない
給水塔の上で
世界のすべてを見届けようとする老人の、声ではない声が
遮断機の掻き消すような音さえ飛び越えて
名も無い詩人に届いている
その時に音がする
心から何かがこぼれた時の音に似ていて
世界は、ただ淡く単調さを増していく
世界
片隅のトーテムポール
空の青さ
からっぽのポエット
一握りのワンダホー
七色の言葉たちが
今も世界を漂いながら、
光る