詩人:望月敏彰
得意なことを認められて
自信がついてくる日もある
誰かと比べて
自信をなくす日もある
人と比較しての優越感は
上がいたときに すぐに崩れ
順位があるものだって
勝ち方の比較をしたら同じだな
順位のつかないものばかり
なのに人との比較は終わらない
いつだって大事なのは今であり
それは昔から言われていた
人それぞれが幸せの価値観を
持っていたら比較しないでいられて
結局は何かを得て何かを失うという
目に見えないバランスがあるもんだ
今の辛さの原因を
過去の辛い体験に求めたら
思い出すのはそれだけで
良い思い出の欠けた
未完の事実になってしまう
あのことがあったから
こうなったと思うのは簡単で
でも現象はいくつかの原因によって
成り立っていて
火のないところに煙は立たない
日光と黒色があれば煙も立ってしまう
いくつもの偶然が重なり
それが原因となったなら
誰も責めることはできないな
風が吹いて 帽子が飛んで
砂ぼこりが目に入り
ぶつかってしまったのなら
その人を責めるに値しない
ひとつひとつの原因を
起こさないようにするのが
予防というものだ
マイナスの原因は複雑で
でもプラスの原因は
風向きひとつで変わるものだ
そう
誰かが言った
ひと言であることもあるのだ