詩人:青央紗
いつか私に羽が生えて
蝶蝶のように正しく 歪んで飛んで行く
背の低い
常緑の草の上に
小さい青白い花が
私を呼ぶ
ゆらゆらの地平線で私を知っている大切な誰かが歩くのが 見えた
いくらあなたが頑張っても
私は笑わないから
あなたじゃない誰でも無い人でも
私は笑顔には
ならないから
ごめんね
凍りつく恐怖も
痛みも
緊張も
いくらあなたが抱いて暖めてくれても
溶ける事は無いから 私の足の指に
小さな星のような羽がとまる
私の割れた体を
つなぎとめようとしても
もとにバラバラになるから
無駄なの
虹の棒が心臓に突き刺さる
なおしてもすぐに
バラバラに
砕け散る私を
それでもあなたは
愛してくれますか? 私はあなたを
守ったり
受け止める事が出来る自信は
はっきりと確信出来ません。