詩人:柚
何年も前の
僕らの帰り道
懐かしさの風に吹かれて
青い竹の香りがした
光がちらほらと眩しくみえて
笑い声が今にも聞こえてきそうだよ
僕と同じぐらいの背丈の草に
向こうには大きな雲
息を切らした坂道は
こんなにも短かったっけ
もうキレイになっている
浅い学校のプールの水が
優しく囁いてくれているみたいで
一瞬だけ
幼かった僕に戻った気がしたよ
輝きばかり放つ毎日に
思い出が重なって
少しずつ道になった
振りかえれば
いつでもそこにある
大切なもの
小さな 小さな
大きな大切なもの
今でもあるよ
胸のなかに
このまま
幼い自分を連れて
懐かしの友に会いに行こう