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詩人:トケルネコ
愛の証明なんて無理さ
君はホラ吹きなんだ もしくは空回りいじけたDRIVER
ほら、ドアは続いてゆくよ 明日の壁紙まで暴かれたくはないさ、誰も
君は不幸なんだから 読む必要がある昨日の新聞
君は弱虫なんだから 捨てる必要がある希望の割引券
ずっと独りでいたからって 自分の声は忘れられるもんじゃない
愛なんて推敲する必要はないのさ
子供だってブンガクの絡繰りに溺れるのに
誓いの言葉はほどけるために着飾ったリボン
もう許すためのキス それだけを結ぼう
愛なんて別腹に収まるケーキじゃないのに
その奥歯を折ったのは 何者でもない自分のコトバ
君は幸せになりたいと 眺めるばかりの真面目なコラム
ずっと二人だったのなら
きっとその見出しのウソにも気付けなかったのだから
愛なんて風呂上がりの鏡に写してはにかむくらいがちょうどいいのさ