詩人:望月 ゆき
忘れてしまうには
あまりにも 近くなりすぎた
君のどこが好きなの、と
聞かれれば
「すべて」と答えた僕なのに
僕は嘘つきだ
君は 冷たくても君で
僕を好きになれない君も
君なのだ
たった数分の出来事
言葉はナイフよりも鋭くて
涙さえも こんな時にかくれんぼ
少しは役にたったかもしれないのに
忘れる、とか
あきらめる、とか
そういうんじゃなくて
僕の思いちがい
ただの勘違いだっただけ
傷の深さも 君は知らない
どんな君も君だってこと
僕は 冷たい君も 好きだったよ
2004/03/16 (Tue)