詩人:どるとる
花は咲いてそして散ってゆくだろう
それは人も動物も命あるすべては逃れられないさだめなんだ
決まりきったことを言ったあとで大きな溜め息で心の窓をくもらす僕
明日は どう 足掻いてもおとずれるから
『どうにかなるよ、なるようにしかならないよ』
そんな曖昧な合い言葉で開く明日の扉
さあ おもむろにつぶった目をひらいて見つめよう まだ見ない明日を瞳に映せ
明日の種を誰かが蒔いたのかな
ほら 明日は僕が夢から覚めるころにはかならず 咲いてるよ
一夜にして明日をつくったよ ほら 明日は花みたいだね
不思議なんだけれど昨日とまったく同じ景色なんだね
そこがまた懐かしいのかな
日々は過ぎてゆく
風みたいに
その時は長く感じても過ぎてしまえば時間のはかなさを感じるはずだ
それはたしかに時間は一秒単位でいつでも止まることなく過ぎてゆくために流れてるから
ああ 見える今すべてが花だとしたら
満開っていうのかな
心が涙を流す
あまりの美しさに
僕は この瞳に映る世界が枯れてしまうまで生きて この世界の咲き続けるさまを見つめよう
そう思ったのは
つい最近のことだよ
明日の種が また 新しい明日を咲かす
何ひとつ変わらない
明日でも 新しい明日には違いない
そんな不思議な日々は流れてゆく
時に 船みたいにさ
世の中は 揺れながら心には思い出がかすみながら
続いてゆく魔法のような時間
この僕を 生かす
今日という明日が種なら明日の明日は花だ
今日の今日が昨日の今日には今日を咲かす種だったように
今日という1日は明日を咲かすための種で明日には花になる種なんだよ
今日がなければ明日はないように今日という今日は昨日がなければ咲かなかった花でこの僕も昨日の僕が種を蒔かなければ咲かなかった花なんだよ
そうやって今日という種を蒔いては明日という花を咲かす日々。