詩人:緋文字
月明かり あれば
薄闇にもう少し
光りを頂戴
青白い輪郭
コレマデなら暗に
上塗りになぞる舌
無感覚よ
かえって、
月明かり なければ
スタンドの灯りで
照らして
恥じ入る余裕カラ
消して頂戴
執拗に求め 衝動は鎮め
より長く 触れるため
飽きることもなく
ただ
流し流されるものにさえ
脈拍が重なる
熱に浮上する
痕
赤い羽根の様だと
記憶したいからよ
この躰で
その皮膚の薄さ その骨格その想い あなたの模様も
ただ
重ねて
薄まらないよう
滲んでいくのは 嫌なのよ
届かぬ日々思い返せば
幾の夜も
過ごせるように
あなたとなら噛み合える