詩人:千波 一也
地図には載らない明日があるけれど地図に記された明日もあるわたしは出来れば前者で在りたい 扉も光も約束も とうに誰もが知っている それなのに 弱さも嘘もやさしさも ついぞ誰もが知らずじまいわたしの国はわたしたちの国は小気味よく地図に記されてみせるそこを辿れば迷えるように小気味よく載っているだからわたしは明日を知らない呼ぶことだけは叶うと信じてわたしはひとつも明日を知らない