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[170411] たんぽぽ日和

詩人:千波 一也


あまりにも

咲き過ぎているから、と

たんぽぽを抜く

紫いろの可愛い花や

可憐にしろい小花の群れは

そのままにして

たんぽぽを抜く


 たんぽぽは

 花、という肩書きを剥がされて

 そこらの日陰に無造作に

 雑草として捨てられる


なにごとも

度を過ぎてはいけないことだから

たんぽぽ抜きは仕方ない

控えめで

めずらしい花たちが

捨てられづらいのも仕方ない


 わたしの日々も

 まったく同じようにして

 仕方ないことばかりの

 くり返し


積もりゆくたんぽぽの為になど

わたしはひとつも嘆かない

まぶしい陽射しと

にじみ出る汗との不快さに

負けじと黙々

励むだけ


2011/08/11 (Thu)
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