詩人:どるとる
雨なんてほっといたってやむもんだって誰かがふいに言った気がした
悲しみもそうなのかなって言おうとしたけど つまらないたとえ話を繰り返す時間など僕にはなかった
こうしてただすれ違うだけの人々
無機質な感情をむき出しにして十字路を行き交う
能ある鷹は爪を隠す
だけれど僕は能もなければ爪もないただの人間
終焉クロスロード
僕はただひとり終わりへと向かって
今日も酸素を吸ったり吐いたり繰り返して そして眠る
同じことの繰り返しさ
生活はそれで成り立つ
悲しいほど残酷なまでに僕らはあたりまえがあたりまえじゃなくなるその時をただ待つことしか…
だから ひたすら歩き続ける この無限十字路を。