詩人:ℒisa
早く大人になりたかった
家が嫌いだった
お父さんの顔も
お母さんの顔も
弟の顔も
おじいちゃんや
おばあちゃんの顔も
見たくなかった
悪友を作った
そこに居場所を見つけ
仲間たちといる事が
一番の幸せだった
恋人を作った
他に何もいらないと思うほど
幸せだったし
何が無くても
不安じゃなかった
仕事を見つけた
欲しいものは何でも
自分で買える様になった
家族以外に頼る人なんて
いっぱいいた
今全て見つめなおして
一番戻りたい場所は
悪友と過ごした
はちゃめちゃで楽しかった
あの頃でもなく
恋人と過ごした
甘く切ない楽園の様な
日々でもなく
贅沢ばかりして
夜遊び買い物旅行なんでも出来た
あの時期でもなくて
家族と過ごした
なんでもない
日常だった
本当になんでもない
退屈で息苦しくて
逃げ出してしまった
あの日常だった
お母さんがいて
お父さんがいて
弟がいて
おばあちゃんがいて
おじいちゃんがいて
そこには私もいて
笑ってたな私
今やっと
思い出したんだ
ごめんなさい
もう忘れたりしないから
「ありがとう」