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詩人:阿修羅
きっと消えてくんだ
そう言った時には
もう遅くて
吐き出されたため息は
戻ることさえ知らない
えぐりとった感情を
心の軋みと結び付けて
うまく動かした
ゆるぎない想いと
揺るがないあなたが
やけにしゃくにさわって
瞳を反らした
気が済むまで休んでいいから
必ず傍に休みに来てよ
それしか言えなくて
癒えなかった
傷も過去も
せめてものSOSは届かなくて
叫んだって枯れてくれない声で
あなたを呼ぶ
遠くて、とおくて
抱きしめた腕さえも偽りなら
あたしはどうすればいい?
繋ぎとめる術はもう無くて
いっぱいいっぱいまで
千切れるくらいに伸ばした手を
自ら諦めて下ろす瞬間が
途轍もなく苦しかった
全て空しいなら
何も知らないフリをしよう
そう固く誓ったあの日
全てを冷たく視て
全てを嘲笑った
哀しくなんかないよ
あたしには何も無い
演じてるから全て
愛も何も偽りになる
哂って蹴り飛ばしてあげるよ
あたしは独りだ