詩人:トケルネコ
マダラ雲 絲を引く 月が曚い 花に舞う
ホンネは輪廻 くたびれたホースの先の 黴た水仙
頭清く 骨軽く 耳は皎く 風は恐懼に
産まれる私 死にゆく私 私は私は渡し船の私
憎しみ 光 蒼い密林 どこまでも飽きず熱帯夜
おそらく 死ぬまで おそろしい 朝まで 鼓膜は震える
手を此処へ 指を広げ 真夜中の此処へ ありがとう
胸カラカラと 轢き殺す 龍シタタカに 包み込む
お金も自信もネオンも星も従えて
期待も秘密も美醜も夢も支配して
それでもそれでも
私は私は私の私の分からない私