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詩人:高級スプーンあと何年
足首まで海に浸かって
感じるエモーショナルは
略して気軽に口にできるほど
浅くはなくて
子どもの頃に作った秘密基地
誰かと分かち合ってさ
後から思い出して
みんなの前で
懐かしむセンチメンタル
それとは真逆の
秘して語らず
この感動は自分だけのものだ
本当は首元まで
いいや
頭からどっぷり
夜が更けていくように
深く深く沈んで
息も忘れて
抱いていたい
ふやけた足の指を見て
口元が緩むのを
肌で感じた
そこには何の
情緒もなくて冗長
弧を描く心臓
誰も知らない海の触感
誰にでもある内省の