詩人:千波 一也
あの灯りのなかにいつかの僕たちがいる迎えるでもなくさよならでもなくあの灯りのなかに懐かしい日がある見えないものにこの目を輝かせる僕はいつかの日々の星かも知れない背伸びなんかじゃ星にはなれない眩しいだけが星じゃないそうして僕は背を向ける夕刻わたる涼風にあらがうでもなく屈するでもなくゆく夏に置いてきぼりにされないようにゆく夏に僕をたしかに預けるために