詩人:ゆなぎ
このまま永遠に 今が続けばいいのに
って、君が笑う。
照れくさそうに、切なそうに、
愛しそうに。
僕は嫌だな。うん。嫌だ。
だって永遠に今が続いたら
これから先の君を
何一つ、知れないのだから。
大人になって、綺麗になっていく君を
小さな命を抱きかかえて、笑う君を
少しだけ、笑顔のあとがついてきた君を
髪の色を気にする君を
しわしわになって、少し、腰の曲がった君を。
そうやっていつか、
繋いだお互いの手が
そっと重力に従って
パタリと音を立てた時
永遠にも代えがたい
大切で、愛おしくて、かけがえのないものを
抱きしめていけるはずだから
永遠の今はいらない。
君と刻む時間をその時まで。