詩人:白木蓮
星をも掴めると思っていた手
でも今は知っている
星は掴めない
掴めないものはないと思っていた手
でも今は知っている
掴めないものがいかに多いかを
手を精一杯伸ばしても
届かないものがある
手に掴めないものがある
その事を知ったとき
夢見る頃が過ぎた時なのかも知れない
それでも届けと
精一杯手を伸ばしてみた
でももう届かない
決して届かない
そういうものあるでしょ?
でも届けと
精一杯手を伸ばしている
知っている
もう届かないと
決して届くはずなどないと
分かっている
夢見る頃は過ぎたのだから
それでも届けと
精一杯手を伸ばす
無駄だと分かっていても
届けと 手を伸ばす
想いよ届けと 手を伸ばす