詩人:ai
過去の栄光を川に流したら
流れた道のりは虚しい曲線
水は嘘みたいに澄んで
濁りもしない
手を握ってくれる
優しい人達がいたけど
全てを打ち明けたくて
カモフラージュ
振りたくない手を
自然に振ってしまう
心に刺さる棘は痛い
気付かないうちに
幸せ探し
どっかで気付いていたから
幸せ探し
色褪せるような薄暗い電灯の下
寒くないし 恐くない
私も おんなじだから
引っ張って契った花弁は
すき
きらい
すき
きらい
愛してほしいと
掠れる大声で
泣き叫んでる
偽物か本物か知らないが
初めて暖かく感じたのは
オレンジ色の電器ストーブ
夢か現実か
後にも先にも
以上も以下も
無いと叫んだ
とくに悲しくもない夢の朝は
何故か とんでもなく悲しい
流れが途絶えそうな川
曲線の縁
過去の栄光が浮かぶ
拾い上げたら
強がりを忘れて
ハッとする
寂しい