詩人:EASY
それは
とても価値のあるものだった
それを
ある者は赤と呼び
またある者は
それを青と呼んだ
またある者は
それを緑と呼び
またある者は
それを黄と呼んだ
それは
赤である
それは
青である
いや、それは
緑である
いや、違う
黄である
それは
なんと呼ぶものか
彼らは議論をした
議論で解決しないとみるや
彼らは争った
彼らは憎み合い
そして彼らは
バラバラになった
しかし
彼らにとって
その価値のあるものとは
同じものであった
ただ呼び方だけが
違うだけであったのだ
しかし
彼らは争った
彼らは憎み合った
彼らはバラバラになった
同じものを眺め
ただ呼び方が
違うというだけの理由で
彼らは争ったのだ
それは
とてもつまらない事だと
神は笑ったのだ
その笑いを見た者だけが
呼び方は何でもいい
それに価値があるのだからと
神と共に笑ったのだ
呼び方はあなたに任せる
だが
それに
価値があるという事を
どうか私と共有しようではないかと
笑顔で笑ったのである
そんな事で
あなたとすれ違う事ほど
馬鹿らしい事はないと
笑顔で笑ったのである
その価値があるものとは
何なのかと言えば
それはとても単純なものであり
それはただ
神というものなのだ