詩人:洋梨
そのヒトはどこにでもいる、いまどきの普通の高校生
進学校に通っているわりに、成績は下の下くらいで、テストは必ず赤点教科がある
運動も、まずまずな感じで目立つ存在ではない
他にとくに優れているところがあるワケではない
でも、そのヒトは、あるヒトにとっては、特別な存在
あるヒトには、いつでも目立つ存在に見えるらしい
恋は盲目....たしかにそうだと、わたしは思った
あきらかにあるヒトは、勉強そっちのけでそのヒトのコトばかり考えている
あるヒトがそのヒトの話をするトキ、なぜだか、いつもよりかわいく見える
はにかんだくちもとには、くっきりとえくぼができてる
熱があるワケでもないのに、頬をうっすらと桃色に染めている
漆黒の瞳はキラキラ輝いて、小さな子供みたいだった
あぁ、わたしにも、いつかこんなふうになるトキがくるのだろうか
大好きなヒトがあらわれる日が....