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詩人:高級スプーンあと何年
知りたい情報は
危険だと
鍵をかけられて
救いの手を取れと
強要してくる
その前にさ
抜け道を
教えてくれる
危ない大人を
捕まえて下さい
いのちの電話より
あなたとの繋がりが欲しい
そんな相手が見つかったらな
その矢先
見つけたけれど
何のことはない
私は私のまま
私を重荷に感じてる
あなたに持たせる
わけにもいかないし
引き攣った笑顔の
「ありがとう」
聞かせたくないし
遅延する電車
いつもの理由を
つらつらと並べられ
舌打ちしながら
スマホを手放さない
人生を捨てて
あなたがやりたかったことは
これか
違うか
何もうまくいかなかったから
自分を棄てたなら
最後だけ
うまく逝ったじゃん
私はひとり
黙祷しながら
やはりスマホを弄ってる
生きているだけで
あなたを苦しませる
今すぐ死んでも
あなたを苦しませる
どうすればいい?
ただ正常に笑えばいい
それだけのことが出来ず
それだけのことが苦しく
それだけのことで
白む空に馴染めずに
起き上がれない
休む理由ももう尽きた
何をしているんだろう
今日も解決しなかった