詩人:どるとる
かぎりなく
いないに近い
そんな存在の
このぼくを取り巻くものすべてに影がある
いつの間にか自分の存在の影を消してたのはぼく自身だとあとになって気づいた
繰り返し繰り返す日々の向こうに何を求めているのか
自分でもわからないんだ
一体ぼくは何を求めてこの旅を続けてるんだろう
切なさが一気に溢れ出しそうな
優しい風に吹かれて
ぼくの瞳の中で
今 夕日が沈むよ
生きる答はどこにもない
ヒントならここにある
それはぼくが決めることさ
光と影の中を歩くぼくには悲しみだけとか喜びだけではだめらしい
何もわからない
すべてわからない
生まれた意味も伝えられてない
それでも生きる人よ
夢から覚めて
新しい夜明けに
はじまる1日
また昇る太陽に
叫ぶ 声にならない気持ち
今日も1日ありがとう
それだけ言えばあとはもう手を振るだけ
さよならというぼくの声すら風の音に紛れて聞こえない
胸を切り裂くような切ない1日の終わりがほら 空を紅に染めて
ぼくはただ風の中
黄昏て 口笛吹いて
目を閉じるのさ
閉じた視界の闇の中に見える光だけ信じて
ぼくという小さな舟は進路を変え明日へと向かう
沈んでゆく夕日と
近づく夕闇を背に
やさしく吹く風に背中を押されて
終わりかけた物語がまたふたたびここからはじまる
新しい風の息吹きを感じて 微笑む
終わりゆく今日に
もう二度と会えない今日に
黙って お別れ。