詩人:ゆにこ
眠りを浅くするような
ちょっとした不安や
居心地の悪さと
こんな違和感を
誰もが抱いて
生きているのだとしたら
世界はなんて
窮屈なんだろう
この言いようのない
例えようのない
切なさや悲しみは
どこからやってきて
何のために
与えられたんだろう
どこまでゆけば私は
大人になれる?
社会と自分と
いつまでも
折り合いはつかず
暗い暗いトンネルの中で
あなたの気配は
するけれど
私にはまだ何も
なんにも視えない
時計が先走るように
いざなって
この瞬間もまた
少しずつ
少しずつ傾いている
それはさながら幽霊
まやかしのようなんだ
この世界この人生
誰かの夢なら
醒めてくれ
「悪い夢なら覚めてくれ!」
悩める今を
謳歌しながら
許された時間の中で
感じられるものを掬いとり
大切なものを繋ぎとめる
そんな繊細な
暮らしがつづくよ