詩人:ちぃふぁん
私は彷徨っている
どこまでも続く回廊を当てもなく
足元しか見えず
先は闇に包まれている
他に誰も居(お)らず
ただ自分独り
限界が来る事もなく
足が棒になる事もなく
絶望している訳でもなく
前へと進もうとする
ふと気が付くと
西日が私の背中を射していた
私は立ち止まり、振り返った
暖かい一日の終わりの陽が
私の目に射し込む
気が付くと、長い回廊は消え
私は広い大地に立っていた
そして目の前には沈み往く太陽が輝き
戒めるように私を照らし出していた
神よ、貴方が自然を創り 人を創ったのならば
私は貴方にこう問いたい
長い道程の先には誰か待っていてくれますか?
暗闇にもやがて光が射してくれるでしょうか?
神は答えなかった
自分で答えを見つけなさい、とでも言うように私を見つめた
私は前へと進む
自分を信じなければ
生きてなどいけないだろうから
その先に、誰か待っていてくれるのなら…