詩人:ナナエ
かなしいことだ
近頃は
秋が短い
そう思わんかね
暑さが和らぎ涼しくなったと思ったら
瞬く間に
木枯らしが吹き始める
ああ
きっとこの猛暑も
あと1か月は続くのだろう
そういえば
春も短かった
この地では
1年の半分は寒いし
やっと
暖かくなったと思ったら
それはすぐに暑さへと変わってしまった
暑いか寒いか
それしかないな
暖かいも涼しいも
どんどん肩身が狭くなる
その曖昧さが
唯一無二
この国の美しさだと思っていたが
そんな中途半端はいらないって
言われているようだ
それはきっと
季節に限らず
人に限らず