詩人:秋庭 朔
お弁当を
好きなものから
真っ先に食べる彼は
仕事をテキパキこなし
恋愛にもソツがない。
好きなものは
最後まで食べずに
残しておく彼女は
テストではいつも
全部解けずに時間切れ。
密かに想ってた人は
いつの間にか
ともだちの彼氏に
なってしまってたり。
靴の中の小石を
気にしながら
取り除くのが
面倒臭くて
そのまんま
歩いてるぼくは
大抵のことで
なんの根拠も
さしたる裏付けも
ウィズアウトなまま
大概なんとかなってる。
仕事の進め方や
コンビニ弁当の食べ方
恋愛の仕方に至るまで
日頃の自分が反映される
みたいだ。
スタートはなんとなく
プロセスは熱く激しく
ゴールまでは忍の一字
なんだか
ぼくの歩き方は
ご飯の炊き方に
似てたりして
ときどき優柔不断で
煮え切らずに
食えないぼくを
ゴメンしてね?