詩人:都森 善太
バイトは2時過ぎに終わる
誰もいない部屋に帰る
3時少し手前
たまにすれ違う光を
思い出して
希望というには
まだ物足りない
あなたが
別の方向へと向かうのを
知っているから
何度も繰り返している
映画を見終わる
6時少し手前
同じ台詞を呟く
前進と変化を確認したい
メールを書き溜めておく
目覚めた時の感情で
また逢いたい
今、
想う人は違うかもしれない
雨ばかりの季節が終わって
雨上がりの季節がやってくる
その言葉に
季節が終わる前ほどの
意味は無いかもしれない
変わるもの
変わらないもの
すべては棄てきれない
雨の中を游ぐみたいに