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詩人:甘味亭 真朱麻呂
今日もいつものように日常を過ごす
平凡にただやるべきことをこなす
目を閉じて疲れたら眠る
そして瞼を開いて目が覚めたら朝になって
僕はまた新しい今日で昨日となんにも変わらない僕で生きていく
同じように割り振られた仕事をこなす
そんな風に明日も明後日もずっと何度も繰り返す
立ち止まっていたら
向こうに光が見えて
それは確かに雷の音
ふるえる両手ですくい上げた日々の波に身体をあずけてる
傷つきながら
傷つかせられながら
平凡はずっと続いていく
雨
晴れ
曇り
いろんな空模様
悲しい
嬉しい
切ない
もどかしい
いろんな心模様
雨の中で
あぁ 目が覚めて
少し時が立ち止まる
スローに スローに
ゆっくりと雨が地面を濡らす
すべてを濡らす
身体をすり抜けて心までも濡らすよ
地面に落ちる瞬間
光りながら
それでも儚く弾け散っていく
明日になれば
降り止んでる
嘘のように
夢のように
なかったかのように
そしてまた
嘘のように
夢のように
雨は降り始める
この世界に
この心に
冷たさを届ける
あぁ 何もかも
捨て去ることができたなら
僕は それに任せて
捨て去ってしまうのだろうか…
夢はとても朧気で
雨はとても冷たくて
世界はきっとこんな僕を許しはしない
全てから逃げてきたこの僕に
独りぼっちの変わらない退屈を与える
そして僕は何もかもから許されないまま
通り雨が去るように消えて行くんだろう
それはもうあっけなくただ静かに
そう当たり前に
世界から僕は突き放される