詩人:是清。
汚し・汚れちやつた
壊れ・壊しちやつた
僕・僕の・僕の體
夢みたい
君・君の・君の體
今彷徨つてゐる・地下の町
顕れる君は
飽くなき白さ・保つ骨
骨組みは・何時ノ日か遺骨となるであらう美しい白さ・恐ろしさ
何時ノ日か夢と夢が殺し合ふ事の無いやう
愛し合ふ夕暮れ蜘蛛
六角形を彼ノ骨格の上・画く
切り立つた崖の上・今度こそ僕は云ふ
明日と謂ふ過去を夢で破壊する為
残忍な理性
獣の本能と謂ふ優しさ
認めないで
其れが君の一部だと
諦めて
是が僕の全てだ
汚し・汚れ尽くした僕の體
腐り始めて
消えて往く真理
抗はず君に融けて往く。