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[101990] 始まりも終わりも

詩人:甘味亭 真朱麻呂

始まりを告げるように鐘が響きわたる
終わるときもこんな風にあっけなく終わるかな
誰かを待つように
誰かを待つふりをして
駅のホーム
白い壁に寄りかかり俯き立っていた

何が正しくて
何が間違いなのか
何が利口で
何が馬鹿なのか
それさえも解っちゃいないのに

始まりも終わりも
何度だって廻る
季節も 時間も
全ては巡り行く
俯いていても
立ち止まってても
涙してたって
時間はかまうこともなく
ただ進む
ただ動く
過ぎ去ってく年月の中行き過ぎた誕生日の数だけ年老いながら
何かを知りながら
何かに怯えながら
何かを知ろうとしてる
理想を手にするために

繰り返すよ
飽きてしまうほど
あきれかえってしまうほど
僕は歩きまくる
誰もが走りまくる
僕は忙しい
誰もが忙しい
世界はいつも
回ってる
心臓はいつも
脈打ってる
血はいつでも
脳に行き渡ってる
いつでも
いつでも
どんな日でも
終わりが僕を迎えにくる
それまでは

去っては来て
また
去っては来る
電車を何度も眺めてた
行き交う人の群に混ざってみたり
次くる電車がどこ行きなのかを確かめたり
無意味に僕は過ごすよ
無意味でもいいさ
全てはどうせ
終わってくから
全てはどうせ
空っぽになるんだから
あの日見上げた空は
とても
とても青くきれいだった。

2007/05/15 (Tue)
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