詩人:鴻
僕は
多重人格者です
と、言っても
二人きりの…
僕の全ては
もう一人が、大好きで
ずっと、傍に居る事…
ですが、もう一人には大好きな部外者が居て
結果、奴の所有物で…
僕は情緒不安定
時に、意味不明
本当は…―
何時
消えても
おかしくない
稀に…意識混濁…
何も、分からなくて
何か、消えていく…
そんな
足着かずな僕に
大ッ嫌いな
部外者の君が…
『分からないなら聞け』
『強ガル必要ハナイ』
『俺のモノだから』
『拒否権ハナイ』
…傲慢…
だけど…
嬉しかったのは事実で
苦しかったのも事実で
…泣イテシマッタ…
意地を張るのは性分
口が悪いのは御愛想
僕は…
多重人格者です
僕の全てが
もう一人を、大好きで
ずっと、傍に居る事
それは変わらない…
ですが、もう一人には大好きな部外者が居て
結果、奴の所有物で…
そんな大ッ嫌いな
部外者の君が
とても不本意で
残念な事に
今では
僕にとっても…―
“『…所有者…』”